2013年4月13日土曜日

維持しているということが重要


介護予防分野でSTの役割は、本当はどこにあるのか?を模索しながら、
口腔機能向上についていろいろと検索していました。

嚥下関連から見た在宅の高齢者の方々(要介護も含め)の最大の目標は、
「誤嚥性肺炎にならないこと」だと思います。

そのためには、口腔ケアは必須です。
研究報告では、専門的口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防になるといった報告があります。
専門的口腔ケアは歯科衛生士さんが行なうものです。

では、「口腔機能向上のために口腔の運動機能訓練を行うこと」がSTの役割だとすると、
「口腔機能向上が誤嚥性肺炎予防になるのか?」といった疑問が浮かびます。

多くの介護予防事業所の研究では、口腔の運動機能訓練により「RSSTやオーラルディアドコキネシスが改善した」という報告が上がっています。
RSSTが改善したことは、誤嚥の可能性が低くなったということになります。

そのことから推測すると、誤嚥性肺炎の予防に効果があったということになります。


実際にその後誤嚥性肺炎になっていないかどうか?は追跡研究がないためわかりません。


「食事が食べやすくなった!」「飲み込みやすくなった!」という部分に

焦点を当ててみると、多少そのような声があったという報告もありました。
ただ、主観的なものですので、客観的にどう変わったかという指標にはならないため、

個人差があることも考えなくてはいけません。

「発熱していない」「むせが少なくなった」「肺炎になっていない」など、
以前と生活が大きく変わっていないということは、予防効果があったとも言えるでしょう。