2013年5月7日火曜日

認知行動療法の勉強 認知と抑うつ気分


うつ状態の時に起こる認知の仕方(物事の考え方・捉え方)
1.自分のことをマイナスに考えすぎる
2.周りの人や物事をマイナスに考えすぎる
3.将来のことを悲観的に考えすぎる

これらが抑うつ気分になっているときに頭に自然に浮かんでくる考えやイメージ=「自動思考」

自動思考の根底には幼少期の体験に形成された強いマイナス観念がある=「スキーマ」

例)
状況:仕事でミスをした
スキーマ:私には能力がない
認知(自動思考):「またミスをした」「みんな私のことを駄目なやつだと笑っているだろう」
気分(感情):不安、緊張、抑うつ気分
身体症状:身体的緊張、動悸、胃痛、頭痛
行動:オロオロする、トイレに逃げ込む

「状況」によって、「スキーマ」から「認知(自動思考)」が引き起こされ、連鎖的に「気分」「身体症状」「行動」と影響し、「私はなんて駄目な人間だ」とさらに自動思考が生じ、悪循環を起こす


「状況」→「認知」→「気分」「身体症状」「行動」→「認知」→・・・・・

うつ病になぜ認知行動療法が効果的なのか:メンタルヘルスとリワーク  より
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抑うつ気分のときの認知の仕方(自動思考)が、気分や身体症状、行動に影響し、さらに抑うつ気分を増幅させている。

認知行動療法の特徴の1つは、この認知の仕方に注目し、マイナスに考えすぎていないかどうかを客観視することで、自分の間違った認知の仕方を修正することを繰り返していく。
ただし、急激に抑うつ気分が改善するわけではなく、10だったものが、修正をしていくにつれ、9、8、7・・・と減少したり、修正が早くできるようになったりする。

自分の認知の仕方(自動思考)を把握し修正できれば、大きな抑うつ気分にならずに済み、治療薬の減薬などのうつ病治療になる。
また、抑うつ気分になりやすい自分の思考を知ることによって、将来のうつ病再発予防にもなる。

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